知っておいて欲しい【フランス人に関する間違ったニュースやデマ】

パリに住んで2年、短くてもフランスが第二の故郷だと思っているところがあって、ニュースやネット上のフランスに関する間違った書き込みを見ると腹が立つものです。

今回は、ネット上でよく見るフランス人に関するデマや間違った情報についてまとめていきます。

 

フランス人はおしゃれ→違う

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これを言うと、フランス人はおしゃれに決まってる!という人からは「違うでしょ。あなたがファッションをわかっていないのでは?」という反応が返ってきたりします。ちなみにその方はフランスに行ったことは無い・・・。そういう方には、「浅草や京都にいる観光客、そのままの格好で毎日自国で過ごしてるよ」と言うと納得してもらいやすいですが、とにかく彼らのファッションはシンプル。

まずヒールの靴はほとんど履きません。彼らの流行はスニーカーで、しかもメーカーや柄に強くこだわりません。地面が石畳と言うこともありますが、足が痛くなって沢山歩けなくなる事に意味を感じないみたいです。

セーターは毛玉がついた安い素材のものでも堂々としていますし、毎日コーディネートに頭を悩ませることもありません。

毎年の流行色やシルエットの為に買い換えることもありません。

フランスで最も人気のファッションブランドはZARAです。H&Mとユニクロもなかなか人気。

シンプルなところがおしゃれといえばそうなんですが、日本人ほど服にお金をかけないし工夫をしません。なので、

お昼の情報バラエティの「パリジェンヌ風コーデ!」は嘘です。

日本に一時帰国した時見たコーディネートが、ズレすぎていて笑ってしまったほどです。

 

レストランで店員を呼んだけど無視された!→あなたが失礼なだけ

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「店員に無視された」レストランの口コミでこのような日本語の書き込みが多いんです。すごく不満!最低!のような。

しかし、以前記事にも書いたのですがフランスのレストランやカフェで、

注文の時店員を呼ぶのは失礼なことです。

呼んだのに無視されるのは、失礼なことをしたから店員をイラつかせたか、「黙って待って!」と言うことだと思います。文化の違いですね。

ヨーロピアンには常識なのか、観光客でもみんなこの文化を理解してきちんと店員を待って注文するのですけど、日本は情報がなさすぎてわからないですよね。

パリに遊びに来た友人がそうでしたが、フレンチレストランに行く前、フォークの持ち方だとか順番ばかり偏った勉強をして来ますよね?それあまり気にしなくて大丈夫です。だから注文の際の失礼な言動とか気づかないのですよね。知らないのだから仕方ないのですが、それでフランス人が悪く書き込まれているのはかわいそうです。と言うか重ねて失礼です。

 

フランスといえば世界遺産のモン サン ミッシェル!→それ日本だけ

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日本の旅行会社はこぞって、フランスといえば世界遺産のモン サン ミッシェルとポスターを出して売り込みをしているのですが、モン サン ミッシェルは日本以外では結構マイナーな場所です。ドラマの影響で最近は韓国人も多いですが、訪問すると日本人がとっても多くてびっくりします。だいたい半分は日本人。島の中も日本語が溢れかえっています。

まず、世界遺産ならフランス国内だけで42箇所もあります。

「地球の歩き方」に沢山載っていますが、フランスには他にも雰囲気がよく食事が美味しい田舎町は沢山あって、私もそちらをお勧めします。

フランス中を車で旅しましたが、順位をつけるならモン サン ミッシェルは平均以下かな〜・・・と言う感じ。なんせ食事がフランス最低レベル。本当です。特に島内では食べないで下さいね。風景の写真映えならばっちりです。

満潮時に海に囲まれると言うキャッチコピーがロマンチックなのと、インスタ映えのためアジア人には人気です。

日本はモン サン ミッシェルの広告をやりすぎ

日本に帰るたびに「モン サン ミッシェルはもう行った?」って聞かれるのが面倒です。話題作りの為に2回行きましたが、もういいかな・・・と言うかんじ。

 

 

フランスはテロが沢山起きているから危険→日本より安全

フランス国内で暴力事件が起きた際犯人が「神は偉大なり」と叫ぶと、日本で過剰に報道されます。

2015〜2016年にパリとニースで起きたテロが大きく報道されて、しばらく日本人観光客は少なくなった印象です。かなりインパクトがあったのでしょう。

この2年は大きな事件は無くテロを恐れる市民はあまりいないと感じます。

しかし、犯人が「神は偉大なり」と叫ぶと小さな事件でも日本では大きく報道されるので、フランスはテロが心配だし怖いでしょ?と言われます。

でもフランスに住んでいると、日本よりよっぽど命に危険を感じずに暮らせるので変な感じがします。

簡単に数字で比べて見ました。

※報道から自分で数えましたが正確ではありません。

2015〜2018年のフランスのテロ死者数は240人日本は0人という事になりますが、同時期の災害はどうかと言うと、2015〜2017年の日本の災害死者数は458人です。フランスの災害死者数は2017しか調べられませんでしたが3人です。2015〜2016年も大きな災害はなかったのでおそらく数人かと思われます。

体感でもやはり、死を連想するような体験は日本の方が多いです。地震が大変多い、巨大台風がやってくる、豪雨で家が流される、スマホの危険アラームが鳴る・・といった事はフランスではまず起こりません。

ここ数年は、フランス国内でナイフで怪我をさせた小さな事件でも、犯人が「神は偉大なり」と叫べば日本で大きく報道されて世間では「フランスは大変危険」と言う感想で溢れるのですが、それが怖いです。

多分、「またテロが!大変危険ですよ!」といえばキャッチーでクリック数が上がるし盛り上がるから危険だと思い込まされてしまうだけです。

 

フランス人は背が高くて金髪で碧眼!→全然違う

日本のアニメやドラマでは、なぜかよくフランス人を、長身・サラサラ金髪・碧眼に描きがちですが全然違いすぎてなんか恥ずかしいからやめてーー!

フランス人は実は背が高くないです。身長は日本人と同じくらい。

髪の色は普通茶色で天然パーマです。

目の色は明るい茶色が多数派です。

ただ今は多民族国家になって来たので、北欧由来の長身で碧眼の人も居ますし、黒人もアラブ系の民族も沢山居ます。フランス人だからこう、と言う特徴は無くなって来ました。

とはいえサラサラ金髪・碧眼なんていない

 

欧米の男性は親切で優しい→まあそうだけど教育のせいではない。

よくある記事で、欧米男性はレディーファーストで親切。日本男性は不親切と言うものがありますね。日本男性の考え方が差別的でよくないんだ、日本の文化や教育のせいだと言われがちですが、原因はそうではありません。

欧米男性たちが女性に優しいのは、主に「モテたいから」です。

欧米では顔の造形や身長より、まず「親切かどうか」がいい男かダサい男かの判別ポイントになるんです。

女性たち、将来結婚相手に親切で家事を積極的にする人と結婚したいのなら、若い頃から「親切な男性が好き」だと口にしましょう。

意外と単純です。今は罵り合いになる事も目にしますが、喧嘩も必要なくあっという間に変わります。

男性だって、急に責められるより気持ちよく相手に親切にできます。

顔の造形で「イケメン」と判断するようなことをし続けていたら、男性たちは親切にする事なんて意味がないと思ったまま大人になって将来結婚相手に苦労しそうです。

 

 

まとめ

フランスまで飛行機で12時間もかかる日本では、ネットが発達してもなかなか実際の文化を知るのは難しいですよね。

旅行先の口コミはネットで気軽に読めるようになりましたが、書いた人が旅行で数日過ごした経験を元にしていると、本質とずれた過激な意見を目にする事もあります。

逆の立場で、日本に来た観光客に間違った評価やイメージを持たれるのは悔しいし悲しいので、書かせていただきました。

 

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